昨晩、ドル円が85円台に入るなど、ドル安の動きが強まっている。米国経済のデフレ(低金利)懸念がドル安の大きな背景となっているが、こうした図式が変わるとすれば、米国政府が大規模な景気対策を実施するなど大きなイベントが必要となるだろう。しかし、今のところ、そうした動きを感じさせる報道もないことから、今晩もドル安の流れは続くと考え、経済指標や要人発言などが、ドル安の流れに強弱をつける展開となるだろう。
ダークプール プロの取引
外国為替の取引をする際に、流動性が重要であることは皆さん良くご存じのことでしょう。これはもちろん外国為替に限ったことではなく、株式市場でも同じことが言えます。マイナー通貨のペア、株式でいえば新興市場の株式などの場合、買い、売りどちらか一方の圧力が強くなったときに、その値動きは大変大きくなる傾向があります。
価格変動が大きいだけでなく、2ウェイプライスである外国為替レートの場合は、そのbid-offer スプレッドが大きく開きます。これはプライスを出しいるインターバンクの立場に立てばよくわかることですが、例えば売りが集中していれば、bidばかりヒットされることになりますよね。急落しているトレンドの中で、ほしくないロングポジションを引き受けなければなりません。もちろん、すぐに市場でカバー(つまり「売り」)をする必要がありますが、市場の動きが早いときはあっという間にレートが下がり、大きな損を抱えることになってしまいます。少しでも自身の安全のためには提示レートをワイドにしなければならなくなるわけです。
先日、最近のインターバンクの事情に詳しい方にお話を聞く機会がありました。90年代、インターバンクといえばディーラーの心意気でプライスが出されていて、DD(ダイレクト・ディーリング)の迫力と熱気はすごいパワーでした。今はほとんど電子ブローキング、コンピューターのディーリングシステムで取引されているため、ディーリングルームも静かなものだよ、ということなのですが、もう一つ大きな違いが市場の流動性とのことでした。前述したような、マイナー通貨に限らず、今はメジャー通貨であっても、きっかけがあるとあっという間に市場に流動性がなくなり、プライスもワイドになってしまうということなのです。
個人投資家がFX取引を通じて市場に多く参加することになり、プロ(機関投資家など)と異なるスタンスで取引をするようになった影響ということです。突然流動性が途絶えたり、プライスがワイドになったりということでは、大きな資金を動かすプロにとっては致命的なことですよね。
そこでここ何年かに発達してきたのが「ダークプール」と呼ばれるものです。ダークプールというのは、直訳すれば「見えない資金(流動性)」、つま取引市場に公開されていない流動性、取引環境を意味します。株式の場合は通常取引所取引になりますので、その場合は取引所外取引の一種を指します。外国為替でいえば、インターバンク市場(銀行間取引)を通さない機関投資家同士で形成する市場ということでしょうか。いずれにせよ、外資系証券会社を中心とした機関投資家のみが参加者となっていて、個人投資家は参加しない(できない)仕組となっています。
ダークプール取引は、バイサイド(ヘッジファンドなどの利用者)にとっては、大量の取引を、手口を公開することなく、迅速かつ効率的に実現でき、セルサイド(外資系証券などの販売者)にとっては顧客獲得、流動性の確保が期待できるという双方にWIN-WINな取引となるため、欧米を中心に大きく発達してきているということです。
電子取引が中心になったことで、個人投資家とプロが一見近付いたようですが、その片側では新たなプロだけの取引場所が生まれているのですね。
FXやCFD取引は証拠金取引であるため、現物の株や外貨のように買うだけではなく(ロングでエントリー)、売りからも(ショートでエントリー)することができます。現在のデフレ状態にある世界経済、金融マーケットにおける株、円などすべての価格が下落している局面では、ショート(売りもち)が非常に有効です。
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外国為替市場の注目点
米国金利の動向・・・景気鈍化懸念背景に金利低下続く。今週はISM
非製造業景況指数に注目
株式市場の動向・・・NYダウは7営業日連続マイナス。株安連鎖・
リスク回避の流れはどこまで続くか?
RBA理事会・・・政策金利は据え置きが濃厚。利上げ打ち止め感を
さらに強調するか?
ECB理事会・・・政策金利は据え置きへ。新たな流動性対策が
打ち出されるか?
BOE金融政策会合・・・政策金利は据え置きへ。センタンス委員以外に
反対票が入るか?
外国為替市場の流動性について
外国為替証拠金取引では、外国為替市場のマーケットの状況により、保有ポジションの決済や新たなポジションを買い建てる(又は売り建てる)ことが困難になることがあり、流動性の低い通貨の取引を行う際には希望する価格で取引ができないなどの不利益を被ることがあります。 この背景にあるのはFX会社がカバー取引をするインターバンク市場(銀行間市場)で流動性が確保できない事態になることがあるためです。
21:15発表予定の米ADP雇用者数は、今週末に発表される米雇用統計の前哨戦として、市場関係者の注目を集めている。今回も為替市場にそれなりのインパクトを与えると思われるだけに結果に注目する必要がある。米ADP雇用者数の事前予想は、前月より雇用増加数が拡大する内容となっているが本指標は事前予と大きく異なることも多く、事前予想を過度に信用することはできない。事前予想より悪い結果となれば、ドル安の流れが強まるだろう。一方、事前予想より良い結果となっても、ドル安の流れを変えるインパクトを与えることは難しくドルが多少買い戻される程度で終わるように思われる。